技術コラム

2024.4.1

スタッドボルトの冷間鍛造化におけるメリット

スタッドボルトとは?

スタッドボルトは、両端にネジ切りを行った特殊形状のボルトです。両端にナットを取り付け、部材同士を強固に締結するためのネジ式の取り付け部品として使用されます。

スタッドボルトは、特に大きな負荷に耐える必要がある箇所や、分解や交換を繰り返すような箇所で使用されます。例えば、自動車のエンジンブロックとシリンダーヘッドの締結、機械部品の取り付け、建築構造の組立などの用途に広く使用されています。スタッドボルトの使用により、部品同士の確実な締結を実現し、取り外しも容易に行うことが可能です。

自動車ハーネス用ボルト(角つば・□13)|冷間鍛造・VA/VEセンター

スタッドボルトの冷間鍛造化のメリット

スタッドボルトは、ロットが数万個~数十万個となる場合が多く、大量生産を行うための工法で製作されることがほとんどです。主な製造・工法としては、自動盤をはじめとする切削加工か、フォーマーを活用した冷間鍛造、高さによってはプレス加工を行う場合もあります。

本項では、スタッドボルトを製造する上で冷間鍛造を使用するメリットについてお伝えいたします。冷間鍛造は、切削加工と比較して、工程短縮・集約ができる点が一つのメリットと言えます。

自動車ハーネス用ボルト(中つば角形状)|冷間鍛造・VA/VEセンター

一例をあげると、写真のような中つばを持ち両端にねじ切り加工が必要な製品の場合には、切削加工を行うと切削時間を要してしまい、コストアップを招きます。そこで、冷間鍛造で行うことで大幅なコストダウンが期待できます。

スタッドボルトの機能

スタッドボルトの主な機能は、具体的には以下のような機能となります。1つ目は、強固な締結です。 スタッドボルトは両端にナットを取り付け、部材を挟み込むことで強固な締結を実現します。これにより、振動や衝撃などの外的要因に耐えながら、部材同士を確実に固定します。2つ目が部材の固定位置の確保です。スタッドボルトは部材同士を確実に位置決めし、ずれや変位を防ぎます。特に高負荷環境下や振動の影響を受ける場合に有効です。

3つ目が分解可能な締結であるという点です。 スタッドボルトの一方の端には頭部があり、もう一方の端は全ねじ部になっているため、部材同士の分解や取り外しが容易に行えます。これにより、修理や交換作業を容易に行うことができます。4つ目が高負荷環境下での使用です。 スタッドボルトは、一般的なボルトよりも高負荷環境においても安定した締結を提供するため、多くの場面で使用されます。これらの機能により、スタッドボルトは部材の確実な締結や取り外しが必要な場面で広く使用されています。

スタッドボルト加工実績をご紹介

1.自動車ハーネス用スタッドボルト(角つば・□13)

自動車ハーネス用ボルト(角つば・□13)|冷間鍛造・VA/VEセンター

本事例は、自動車のハーネスの構成部品です。特徴としては、段付きとなっている点もありますが、一番のポイントは角形状としているつば部が挙げられます。樹脂にインサート成形されるもので、ボルトが樹脂の中で動かない様に固定する必要があり、頭部の四角形状とすることで回り止めの機能を持たせています。詳しくはこちら>>>

2.自動車ハーネス用スタッドボルト(中つば角形状)

自動車ハーネス用ボルト(中つば角形状)|冷間鍛造・VA/VEセンター

本事例は、自動車のハーネスの構成部品です。通電をする箇所に使用するので、錫メッキが採用されています。特徴としては写真にある通り、中つば・段付き・テーパー形状で構成されていますが、一番のポイントは中つば部を角形状としている点です。詳しくはこちら>>>

3.自動車ハーネス用スタッドボルト(角つば・□14)

自動車ハーネス用ボルト(角つば・□14)|冷間鍛造・VA/VEセンター

本事例は、自動車のハーネスの構成部品です。特徴としては写真にある通り、段付き・四角テーパーとなっていますが、一番のポイントは角形状としているつば部です。樹脂にインサート成形されるもので、ボルトが樹脂の中で動かない様に固定する必要があり、頭部の四角形状とすることで回り止めの機能を持たせています。詳しくはこちら>>>

スタッドボルトに関するよくある質問

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